2019年5月10日金曜日

「今を楽しんでいく 千里の道も一歩から」~川上村 地域おこし協力隊物語~

川上村では、色んな人が参加しながらホームページを使って情報発信する「 むらメディアをつくる旅 」を開催しています。今回は元地域おこし協力隊であり、今も川上村で活動されている竹中雅幸さん、岩本寛生さん、エリック・マタレーゼさんにインタビューし、インタビューに参加した3名(山本ひろとさん、大前風花さん、岡田駿さん)が記事を作りました。川上村のホームページには山本さんの記事を代表例として掲載しています。本記事では、岡田さんが作った記事を掲載します。

「今を楽しんでいく 千里の道も一歩から」~川上村 地域おこし協力隊物語~
 
皆さんは、今までの自分の人生の中で経験したことがないことに直面した時、わくわくや不安でいっぱいではないでしょうか?今回インタビューを行った川上村の元地域おこし協力隊の3人はそのような中で、がむしゃらに今あることに向かって全力で取り組む人たちばかりでした。


1人目は岩本寛生さん。「日本仕事百貨」というWebサイトで、川上村の地域おこし協力隊が自由に自分の好きなことに取り組んでいることを知り、地域おこし協力隊に応募を決意した。先輩の地域おこし協力隊が始めた「やまいき市」を継承し存続することを第一に、日々取り組んでおられる。今取り組んでいる活動を大切にしながら日々を送っている。


2人目は、竹中雅幸さん。学生の頃に登山部に所属していたことから、山や川に対する愛着心が生まれた。林業が盛んな川上村では、森林ならではの経験を得ることができた。自分のやりたいこと、楽しいと思うことにどんどん取り組んでおられ、結果として村の賑わいに寄与している。例えば現在は2人の仲間とともに『山遊び塾 ヨイヨイかわかみ』という団体を主宰して、村内にある滝や洞窟に案内するプログラムを実施しており、普段は自然に触れる機会が少ない都会暮らしの人々を魅了している。


3人目は、エリック・マタレーゼさん。アメリカ出身で、友達の縁をたどって川上村にやって来た。前職で翻訳作業に従事していたことから、村の人々に独自で取材を行い、文脈では伝えきれないニュアンスや文化を英語で表現。日本語、英語併記の絵本を出版。今では京都や大阪の本屋さんでも販売されている。

●三者三様の”活動の原動力”


現在の活動の原動力は三者三様である。岩本さんの原動力は、任期中に生まれた地域の人たちとの関係性。いつも元気に声をかけてくれる地域の人たちや、野菜を提供してくださるおばちゃん達に、活動を通して恩返しをしていきたいと感じている。もしやまいき市をやめてしまったら、いつも頑張って野菜を提供してくださる人たちの努力が目で見えなくなってしまい、それはもったいないということである。

竹中さんの原動力は、今やっていることを楽しむことである。たとえ結果がどのようなことになっても、そこに至る過程を楽しんでいれば、きっと後で振り返った時には「よかったな」と感じることができるそうだ。次に自分たちのプログラムに参加してもらう時には、もっと楽しんでもらえるように、また何度も参加してもらえるように、この活動を継続できるように頑張っていきたいそうだ。

エリックさんの原動力は、村の人たちへ恩返しをしたいという気持ちである。初めて川上村を訪れた時から村の人たちは優しくもてなしてくれたことから、自分の特技である取材と翻訳のスキルを活かして、村内外へ発信を行っている。エリックさんは「川上村にはおもしろい人がたくさんいる」とおっしゃる。私自身もすごく共感した部分で、川上村への訪問は2回目であったが、心優しい方ばかりだった。次に来るときには、第2の故郷になりそうだ。

●3人の今後について


最後に、現在抱えている課題と今後の展望について伺った。

岩本さんは、任意団体として取り組んでいるやまいき市を法人化して、運営体制を整えていきたいそうだ。野菜を提供してくださる人たちにも、もっとやまいき市の運営に参加してもらいたいとのこと。継続していくためには必須条件なのかもしれない。

竹中さんは、SNSやブログを活用してもっと発信していく必要があるとのこと。まだまだ川上村にはあまり知られていないスポットがあり、もっと多くの人たちに知ってもらいたいとことである。今後は川上村にとどまることなく、奈良県の他地域とも連携して、奈良県のスペシャリストになれるように頑張っていきたいそうだ。

エリックさんは、日々の作業に追われてしまい、どうしてもウェブ販売や営業が後手になってしまっているとのことである。そのためSNSをどんどん活用して、日本を訪れる外国人観光客のサポートや村の観光振興にも力を入れたいとのことであった。

●続けていくことの大切さ

今回、お三方のお話を聞いて感じたのは、続けていくことの大切さだ。「石の上にも三年」ということわざもあるが、当初は事業が上手くいくか分からなくても、続けていくことで周りの反応も変わってくるもの。自分の軸をしっかり持って行動されている姿は、かっこいいなと感じた。好きなことを仕事にできることがどれだけ幸せなことか考えさせられる一日となった。これからも元地域おこし協力隊も含め、川上村の動向に注視してもらえれば幸いである。

0 件のコメント:

コメントを投稿